HSCとは、ハイリー・センシティブ・チャイルドといって、ひといちばい敏感で繊細な気質をもつお子さんのこと。
心優しく気配り上手だけど、様々な刺激や人の気持ちに敏感で傷つきやすい。
ちょっと注意しただけですぐに落ち込むけど、ほめられるとやる気になる。
そんなHSCの子を育てていると、困ったり対応に迷うことがありますよね。
敏感で繊細なのは分かっているけどイライラしてしまう
色んなことがスムーズにいかなくてフォローが大変
他の子と同じような対応ではうまくいかない
日々、このように感じているお母さんも多いのではないでしょうか。
今回は、HSCの子を育てている私が実際に読んで役に立った本、心が救われた本などおすすめの3冊をご紹介します。
どの本が読みやすいか、しっくりくるかは人それぞれだと思いますが、
HSCについて知りたいとき、お子さんの対応に困ったときに、参考にしてみてくださいね。
HSCの子育てハッピーアドバイス|明橋大二
HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子
子育てカウンセラーで心療内科医の明橋大二先生と、
太田知子さんのカラフルでかわいいイラストで、気軽に手に取りやすい本。
HSCの子の気持ちや特徴、日々の子育てで困ったときの対応などを、
マンガと分かりやすい言葉で伝えてくれるので、本を読むのが苦手な人にも読みやすいおすすめの1冊です。
HSCの子を育てる親のたいへんさに寄り添いながら、
子どもがイキイキと輝いて生きるための具体的なアドバイスをくれます。
学校の先生向けに、HSCの子との接し方やアドバイスなども数ページにわたって書かれていますので、
「先生に知っておいてもらいたけど、どう伝えたらいいのか分からない」というときにも、
ページをコピーして渡したり、説明したりするのに役に立つのではないかと思います。
一般的な育児のアドバイスではうまくいかないことも、
目の前の子どもの心に沿った対応をしていけば、HSCの子は自分らしく過ごすことができる。
明橋先生の親に寄り添う優しさと、HSCの素晴らしさを伝えてくれる言葉の数々に、
読むたびに心がホッとして、繊細なわが子が愛おしく思えてきます。
赤ちゃん~小学生くらいまでを対象に書かれていますが、大切なことはどの年代にも通じるものばかり。
私は子どもが大きくなってから読みましたが、
かんしゃくを起こしていたときこんな気持ちだったのかな。
と振り返ったり、HSCについて理解するのにとても役立ちました!
マンガで分かるから本を読むのが苦手な人でも読みやすい!
やさしい言葉で説明してくれるからHSCについて理解しやすい!
一般的な育児ではなく、HSCの子に寄り添った具体的なアドバイス!
親が困ったときの対応策や実例も豊富!
学校や周りにHSCを理解してほしいときにも役に立つ!
子どもの敏感さに困ったら読む本|長沼睦雄
子どもの敏感さに困ったら読む本: 児童精神科医が教えるHSCとの関わり方
北海道でクリニックを営んでいる精神科医、児童精神科医の長沼睦雄先生の本。
日本ではまだ数少ないHSPの臨床医。
日々生きづらさや敏感さに苦しむ人たちを診る中で、生まれ持った自分の特質をどう捉え、
ポジティブに楽しめるようになるか、生きづらさを感じて苦悩が多くなるかは、子ども時代の生育環境がとても大きいと伝えています。
HSCの4大特性や自閉スペクトラム症との違いなど、発達を脳からみる視点でひとつづつ丁寧に解説。
専門的な言葉も出てきますが、豊富な臨床経験から得たことをたくさんの事例とともに教えてくれます。
子どもの敏感さに困ったときのアドバイスや、こじらせないために親ができることなど、
HSCの子にどう向き合い、どうサポートしていけばいいかを様々な角度から学べる一冊。
だからこそHSCについてもっと知ってもらいたい、という著者の言葉に共感しました!
HSCについてより深く理解したい人に、おすすめしたい本です。
専門的なことも丁寧に解説してくれるから、分かりやすい!
HSPの臨床医だから、実体験に基づいた経験や事例が豊富!
HSCと自閉スペクトラム症の違いを理解しやすい!
脳科学や神経発達の視点からも、より深く理解したい人におすすめ!
生きづらさについて、親も人生を振り返るきっかけになる!
ひといちばい敏感な子|エレイン・N・アーロン著 明橋大二訳
ひといちばい敏感な子
アメリカの心理学者でHSPの概念を提唱したエレイン・N・アーロン博士出版の「The Highly Sensitive Child」を、
「HSCの子育てハッピーアドバイス」の著者、明橋大二先生が翻訳した日本初のHSC解説本。
この中でアーロン博士は、HSCを育てることは大きな喜びだと言っています。
アーロン博士自身がHSPでありお子さんもHSCであるため、
親子関係や子育てする上での接し方、対処方法などもたくさん書かれています。
「親がHSPだった場合」と「非HSPの場合」に、どのように関わるといいか等の子育てアドバイスや、
年齢別の悩み解決編など、経験と研究に基づいた実践的な内容になっています。
また、育てるときの4つのポイントとして、
「自己肯定感を育む」「自己否定感を取り除く」「いけない理由がわかるしつけを」「敏感な個性をポジティブに伝える」
ということもひとつづつ丁寧に解説してくれていて、これはHSCの子が境界線を引くための手段になるそうです。
アーロン博士の言葉で、私は自分の子育てを”これでいいんだ”と肯定できるようになりました!
しっかりとした研究や根拠に基づいているので、HSCを基礎から理解したい人、
年齢別に詳しく対処方法を知りたい人などにおすすめの本です。
HSPの研究、概念を提唱したアーロン博士の日本初の翻訳本!
親がHSP、非HSPの場合の親子の関わり方アドバイスがある!
年齢別の悩みについて詳しく書いてあるから必要なところから読める!
実践的な内容だから学んだことを子育てに活かせる!
研究や根拠に基づいているからHSCを基礎から理解したい人にもおすすめ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私がHSCの子育てで迷ったときに導いてくれた本や、役に立った本をご紹介してみました。
最近「HSP」という言葉は少しずつ広まり、本もたくさん出版されて理解が進んできていますが、
その子ども版のHSCについては知っている人も少なく、まだまだ理解されていないのが現状です。
自分の特性を理解されないまま、甘えやわがままだと言われ続けたり、
感覚を否定されたりしながら育つと、生まれ持った素晴らしい長所を発揮することができなくなります。
アーロン博士は「子ども時代に問題を防ぐ方がはるかに簡単です」と言っていますし、
本を出されている先生方もみな同じように、HSCは子ども時代の環境がよくも悪くも大きく影響することを伝えています。
ひといちばい敏感な子は、よい子育てからもひといちばい良いものや幸せを受け取ることができます。
生まれ持った特性を肯定的に受け止め、長所を存分に発揮して生きていくには、
自己肯定感を育む関わりと、親や周りの理解、そして大きな安心感が必要なのだと思います。
HSCの子育ては他の子とは違うことも多いため、
親も困ったり疲れたり、ついつい声を荒げてしまうこともあると思います。
そんなときはぜひ、ご紹介した本を手に取ってみてくださいね。
肩の力が抜けて心がホッとラクになるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S.
わが家の息子が「HSCの子育てハッピーアドバイス」を読んでみました。
そのときの記事はこちらです。
また、明橋大二先生のHSCトークセミナーの内容が本になっています。
お母さんたちからの質問に明橋先生がアドバイスしているQ&A形式の本です。
よろしければこちらも合わせてご参考ください。