毎日お子さんと笑顔で過ごせていますか?
子育てをしていると、特に子どもが小さいときには
- 何度言っても言うことを聞かない
- ダメだということをやり続ける
そんな子どもの行動に困ってしまうことも多いですよね。
私もたくさん試行錯誤してきた中で、こちらの声がけ次第で子どもの行動が変わってくるということに気づきました。
子どもの困った行動を良い行動に導く声かけのコツとは?
今日はそんなことをお話ししてみようと思います。
どこでもすぐに走り出してしまうわが子に困っていた頃
子どもが小さい頃は、お天気がよければ毎日のように公園に遊びに行き、外で遊べない日は子育て支援センターに出かけ、
とにかくエネルギッシュな子どもを、遊ばせて疲れさせて寝てもらうために外へ連れ出していました。
ところが、わが子はどこへでも走っていってしまう子でした。
公園まで行くには大きな街道を渡ったり、自転車がたくさん通る歩道を歩かなければいけなかったりと、危ないところがたくさんあります。
スーパーの通路だって、おばあさんにぶつかりそうになったり、駐車場に出ていってしまいそうになったりして気が気ではありません。
最初は、
ここでは走っちゃだめだよ。
と優しく言い聞かせていた私ですが、手を振り払って走っていく後ろ姿を追いかけながら
と、大きな声を出すようになっていました。
この頃は毎日がこんな感じで、お母さんの隣をちゃんと手をつないで歩いている子を見ると、本当に羨ましかったものです。
今思えば、外の世界に興味津々の2~3歳の子がすんなり言うことを聞くわけがないのですが、
初めての子育てで右も左も分からなかった私は、ほとほと疲れ果てていました。
その頃、よく読んでいた児童心理学の本にこんなことが書いてありました。
どう声をかけるかで結果が変わることを知る
それは親が子どもに対して声をかけるときにどんな言葉を使うといいか?ということでした。
してほしくないことじゃなくて、してほしいことを伝えるんだ。
私はわが子に試してみることにしました。
いつものようにぴゅーっと走り出す子どもに
と声をかけると、あれ?という感じで足がとまります。
そこですかさず、
ここは自転車がたくさん通って危ないから歩いてね。
手をつないで一緒に歩こうね。
と伝えました。
すると、あんなにいつも走っていた子どもがちゃんと歩いてくれたのです!
それまで自分の発する言葉を全くと言っていいほど意識していなかった私は、その反応の違いにびっくりしました。
肯定的な言葉と否定的な言葉。
大人がどんなふうに声をかけるかで子どもの行動は変わるんですね。
一度うまくいったからといって毎回うまくいくとは限りませんが、普段から言葉の使い方や肯定の声かけを意識して続けていくと
親にとっても子どもにとっても、いい循環が生まれていくのではないかな?と思った出来事でした。
意識していないとすぐに戻ってしまう私
少し大きくなってからはこんなこともありました。
子どもは何でも自分でやってみたい時期があると思うのですが、
お茶の入ったコップを運ぶときに、意識していないとついつい肯定語の声かけを忘れてしまい
と声をかけていました。
そして子どもがこぼしたりしたら
なんて言って、子どもの中にせっかく芽生えたやってみたい気持ちを、シュンとしぼませてしまっていました。
そうすると、せっかくお手伝いしたいと思ってくれたのに
という気持ちで終わってしまいます。
この場合は、「こぼさないでね」と失敗を想像してしまうネガティブな言葉(否定語)よりも、
とポジティブな言葉(肯定語)をかけてあげる方が、子どもはちゃんとこぼさずに運べるのです。
とは言っても、言葉を意識できないときは大抵、自分自身にも余裕がないときだったりします。
毎回意識して声かけすることができなくても、気づいたときに意識して向き合ってあげるだけでも子どもの気持ちは変わってくるかもしれません。
レストランでの出来事
親戚の子が3歳くらいのときに、大勢でレストランに行ったときのことです。
久しぶりに親戚が集まって嬉しくて興奮していたYくんは、座敷にあった障子をバン!と音を立てて閉める、ということを何度もくりかえしやって
と親に叱られていました。
でも周りのみんなの
という反応がおもしろいらしく、何度も大きな音を立てて障子を閉めるのをやめません。
そのとき、私はふと肯定語の声かけを思い出しました。
ちょっと試してみようかな。
と思い、Yくんに近づいて
こういうふうにそーっと音をたてないで閉められるかな?
できたらかっこいいなぁ。
と実際に閉めてみせながら言ってみたのです。
するとYくんは
というと、
といいながら、私がやってみせたように静かに音をたてずに閉めてくれたのです。
静かに閉めるのできたね。かっこいいね!
そうほめると、とても誇らしそうな顔をして
といって、そのあと何度もそーっと静かに閉めてみせてくれました。
そしてその後は満足して、バン!と音をたてて閉めることはなく、楽しく食事をすることができました。
Yくんが喜んで自ら良い行動をしてくれたことに驚き、キラキラした目の輝きに私自身もとても嬉しくなりました。
ポジティブな声かけで子どもの困った行動は減らしていける
わが子も親戚の子も、どちらかというと好奇心旺盛なエネルギッシュなタイプなのですが、
大人のポジティブな声かけに反応し、自然と良い行動へと変わりました。
子どもが「できる!」と思えるポジティブな声かけをすることで、子どもの困った行動は減らしていくことができるのですね。
大人の方が意識して声をかけ良い行動に導いていく。
そうすることで、子どもたちは自然と喜びを感じながら成長していくことができます。
大人の声かけ次第で、子どもはちゃんと行動できるのです。
親も子どもも笑顔が増える
とはいえ、私もいつもいつもポジティブな肯定語の声かけができているわけではありません。
特に自分に余裕がないときは、とっさに出る言葉が否定語になっていて言ってから気づくこともあります。
でも、いいんです。
完璧な人なんていないのですから、
- 気づいたときに直してみる
- 困ったときには言い方を変えてみる
- 自分の心に余裕を持つ
そんなことを心がけていたら、以前に比べて怒る回数もぐっと減ってきて、その分笑顔がたくさん増えました。
無駄に怒ることが減り、親子ともに笑顔がふえていく。
そんないい循環をおこすために、ぜひ肯定語の声かけを意識してみてくださいね。
まとめ
「子どもの困った行動を良い行動に導く声かけのコツ」についてお話ししてみましたが、いかがでしたでしょうか?
これは子どもが小さい頃の話ですが、こうした声かけは年齢に関係なく色々な場面で役にたつのではないかと思います。
私は思春期に入った子どもたちにも、できるだけ肯定語を意識して声をかけるようにしています。
普段から肯定的な部分を見て声をかけることで、自己肯定感を高めていくことができるからです。
わが子は私と同じように人の言葉に影響を受けやすく、それによって疲れたり落ち込みやすい傾向があると感じていますので
- 「がんばれ」よりも「がんばってるね」
- 「宿題まだやってないの?」よりも「宿題はいつやる予定?」
- 緊張しているときには「いつも通りで大丈夫だよ」
そんなふうに、言葉の力でスムーズに行動できるように気をつけています。
言葉には不思議な力があって、自分が相手に対して発している言葉が同じように自分にも影響を与えているのです。
つまり意識するしないに関わらず、いつも否定の言葉ばかり発していたとしたら、自分に対しても否定の感情を向けていることになる。
私たちの潜在意識には、そのように認識する特徴があるそうです。
だとしたら、普段から肯定語を意識して使うことで、相手も自分も肯定していくことができ、ポジティブな行動にも向かいやすくなるのではないでしょうか?
あなたの何かしらの気づきになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S.
言葉の大切さについて、こちらの記事でも書いています。
合わせてご参考ください。