あなたには、未だにこだわっている忘れられない過去がありますか?
先日、母が実家の片づけをしていたら、私の子どもの頃のノートや友達からの手紙、手帳や日記などが出てきたそうです。
と持って帰ってきたのですが、じっくりと読み返しているうちにたくさんのことが思い出され、なんとなく心が解放されたようなそんな感覚になりました。
心のどこかで引きずっていた過去の様々な記憶が、何十年もたってから「もういいんだよ」と言ってくれているような気がしました。
今回は、その経験から感じたことをお話ししてみたいと思います。
お付き合いくださいませ。
当時の心境がよみがえる
実家から出てきたのは、
- 小学生の頃の国語や算数のノート
- 高校生の頃好きだったバンドのグッズ
- 毎日の出来事や思いを綴った手帳
- 友達とやりとりをしていた手紙
他にも、なんでこんなものがあるの?と思うものまで色々とありました。
働きはじめた頃の日記もあって、
あの頃、こんなこと考えていたんだ。
と懐かしく見ていました。
その中に、中学生の頃の記録帳のようなものを見つけました。
どんなこと書いてるんだろう?
そう思ってページを開いてみると中学2年生のときの記録で、担任の先生とのやりとりがしっかりと残されていました。
中2といえば、思春期真っ只中。
しかも私にとっては本当に悩んでばかりいた苦しい時代です。
読み進めてみると、毎日の家庭生活のことや分かってくれない親への不満や苛立ちが、事細かに記してありました。
- 本当は言いたかったのに言えずに押し込めてきた自分の思い
- 家の中に自分の居場所なんてないと感じていた日々
- 親への不信感
- 寂しかったこと、傷ついたこと
- 親に投げつけられた言葉
当時の心境がどんどん蘇ってきて涙が溢れてきました。
今読み返すと恥ずかしいくらいに幼かった自分の言動と、先生からの厳しくも温かい赤字のコメント。
今だからこそ当時の自分の気持ちも、見守ってくれていた先生の気持ちも理解できるような気がするのです。
これが今も苦しくなる根本原因だと気づく
私の人生には、夢中になって夢を追いかけていた時期がありました。
前向きでポジティブで挑戦することが好きで思ったように行動もできる、そんな好奇心旺盛な自分も確かにいるのです。
ところが、その自分がどこに行ってしまったのかと思うくらいに、後ろ向きでネガティブで挑戦も行動もできない自分も時に顔を出します。
私の心の奥深くに、
- 心から人を信用できない気持ち
- 受け入れてもらえないことへの不安や恐怖
- 自分の存在価値への疑問
そんなものがずっと居座っているのです。
中学での先生とのやりとりや友達との交換日記から辛い心境は蘇ってはくるけれど、そこにあった事実を今は客観的に見ることができます。
大人になって自分の子どもができて、家庭を築いている今の自分で当時の様子を眺めていたら
生きづらさの根本原因はこれだったんだ。
ふと気づき、色々な場面がつながりスッと受け入れることができました。
嫌な思い出が多いと感じていた過去が変わった
ネガティブな過去に引きずられて嫌な思い出が多いと思っていた私ですが、自分の過去を認め受け入れたことで
生きづらさを感じていたのかもしれない。
という思いが湧いてきました。
大人になってから聞いた母の状況、生い立ち、両親との関係。
そんなことを思い出してみると、
だからあんな態度しか取れなかったのかもしれない。
と思えてきたのです。
子どもの頃に両親が離婚して、幼い妹弟のために親代わりのような役割を担ってきた母は、強くもあり弱くもありました。
きっと母親にしてもらいたかったことがたくさんあったのではないかと思います。
自分が子育てをしてみて分かったことは、
- 親にしてもらったこと
- してもらって嬉しかったこと
- してもらいたかったこと
を、自分の子にしようとするということです。
そして、されて嫌だったことは自分の子には絶対にしたくないと思っているのにも関わらず、自分の意志に反して気づいたら同じようにしてしまっているということもあるのです。
そんなことを考えていると、心底許せていなかった母のことはもういいかなと思えました。
ずっと背負ってきた重荷を下ろせたような、抑圧し続けてきた子どもの自分をやっと助け出してあげられたような不思議な感覚でした。
たくさんの人に支えられて今の私がいる
そんな心境になってみると、両親にしてもらってきたことや嬉しかったこと、楽しかった思い出が次々と思い出されてきました。
私がほしいと思っていた愛情と母がかけてくれていた愛情の方向が少しずれていただけで、愛されていなかったわけではなく、ちゃんと愛されていたんだなと気づくことができたのです。
そして、躓いていた中学のころ根気強く私の成長を見守ってくれていた先生や、どんなときでも変わらずに悩みを聞いて励ましてくれた友達。
大人になっていく中で自分と関わってくれたすべての人に感謝の気持ちが芽生えてきました。
当時は自分のことで精いっぱいで気づくことができなかったけれど、
と素直に思えたのです。
目を背けて心の奥に閉じ込めていた過去のネガティブな思い出が優しく愛しいものに変わり、とてつもない感謝とともに塗りかえられていきました。
まとめ:心が苦しい原因に気づき過去から解放されるには
心の中に根強く残っていた過去の苦しみが解放されたと感じたときの、私の経験をお話ししてみましたがいかがでしたでしょうか?
今までずっと、何が原因で生きづらさを抱えているのかが分からずに苦しい思いをしてきました。
でも今回、何十年の時を経て私の中でひとりじっと耐えていた傷ついた子どもの自分がやっと癒されたような気がしています。
実家からたまたま出てきた昔の思い出の品は、当時のままの姿で待っていました。
私の心が向き合えるようになるタイミングを待っていたのかな、そんなふうにも思います。
人それぞれにタイミングがあるのかもしれません。
苦しいときは自分を否定せずに、自分だけのノートに心の中のモヤモヤやマイナスの感情を吐き出してみてください。
それだけでもたくさんの気づきが出てくることと思います。
ありのままの自分を認め受け入れる「自己肯定感」を育んでいくことで、変えられないと思っている過去もこれからの未来も変わっていきます。
あなたの何かしらの気づきになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S.
自己肯定感についてはこちらの記事でも書いています。
合わせてご参考くださいね。